Catalog#: CW 002
Format: Vinyl, LP, Album
Country: US
Released: 2016
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1. Heights in Depths 17:36
2. Depths in Heights 18:21
米ワシントンDC出身、現在はオランダのデン・ハーグを拠点に活動している作曲家/インプロヴァイザーLeo Svirsky(レオ・スヴァルスキ)。ピアノと自身の歌による「Songs In The Key Of Survival」に続き、ソロ2作目としてリリースされたアコーディオンの独奏。A面 "Heights in Depths" は、一方向に真っすぐ伸びる高音域のロングトーンを基本に、微細なビブラートや不安定なモアレ縞、複雑な倍音が生成される、きわめてミニマルな演奏。B面 "Depths in Heights" は、和声・リズム・呼吸とも比較的に起伏のある構成。中音域の粗い質感と後半にかけてのコードの推移が特に美しいです。両サイドとも作曲に基づきつつ、時に周囲の物音や室外の環境音が紛れ込み、不意に発せられるキーの動作音がアクセントになりながら、テクスチュアや聴感の変化が即興的に、巧妙に引き起こされ、緊張と弛緩、麻痺と覚醒、鎮静と高揚というような相反するものの揺らぎの中に深く引き込まれていきます。レコーディングは今年3月27日の復活祭、アムステルダムのアートギャラリーW139にて。インナースリーヴには歴史学者Norman Cohn(ノーマン・コーン)によるテキスト「The Pursuit of the Millennium(千年王国の追求)」の抜粋が、レーベル・サイトには「To descend from the oneness or Eternity, into the multiplicity, is to lose ourselves in an endlesse Labyrinth.(同一性または永遠性から多様性へと降下することは、終わりなき迷宮で自分自身を失うことである)」という添え書きが記されており、この作品が宗教思想における「永続性・循環性・普遍性」と「響き・知覚」との関係性に着眼したものであることを示唆しています。
リリース元はブルックリンを拠点に設立された新興レーベルCatch Wave。主宰のBritton Powell(ブリットン・パウェル)は、東海岸のエモ/インディロック・シーンでのバンド活動を経て、現在はミニマリズム/実験音楽に接近したソロ名義での作曲・演奏活動を行っている作曲家兼ベーシスト。レーベルの最初のリリースとなった本作のカタログ番号は2番で、1番はブリュッセルの作曲家Dominique Lawalrée(ドミニク・ラヴァルレ)の初期作品の編集盤、3番にはミュンヘンの前衛民族音楽集団BetweenのギタリストRoberto Détrée(ロベルト・デトレ)のソロ作のリイシューがアナウンスされています。
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[upcoming]
Dominique Lawalrée - First Meeting [CW001]
selections from early 1970's-80's records
Roberto Détrée - Architectura Celestis [CW003]
oliginally released on Wergo Spectrum in 1982 ▲