音楽家や作品を紹介しようとする時に、たとえ現在のアンビエント・ミュージック的な視点で評価できたとしても、その方をアンビエント・ミュージシャンまたは環境音楽作曲家と呼ぶことには違和感を覚える場合がほとんどです。しかし、尾島由郎さんの場合はその呼び方が違和感なく、ぴったりだと感じます。それは、現在までさまざまな集客施設のサウンドデザインを手掛けているという職業的な面だけでなく、環境音楽という分野の形成に深く関わり、「環境音楽/音の美術」から「アンビエント/サウンドアート」へと移り変わってゆく時期においても前後の時代・世代を繋ぐような重要な立ち位置で活動を続けてきた、開拓者でありキーマンとしての存在感ゆえのことだと思います。12月16日に世田谷Cafe Beulmansで開かれるソロライブでは、80年代東京の環境音楽シーンで体験してきたトピックスを交えたトークの時間が設けられるそうです。ライブ後半は近代・現代ピアノ音楽のスペシャリストで、長年のコラボレーターでもある柴野さつきをゲストに迎えた「Caresse」の再演。現在、複数の海外レーベルよりリイシュー盤や新アルバムのリリース計画が進められているとのことです。
Une Collection Des Chainons I: Music For Spiral (Newsic, 1988)
Satsuki Shibano & Yoshio Ojima – Belle De Nuit
(Les Disques Des Chainons, 2012)
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尾島由郎 Solo Live w/ 柴野さつき
2017.12.16 sat 20:00 start
Cafe Beulmans(東京都世田谷区成城6-16-5)
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